📖 まんがでわかるIPO
むずかしい言葉は抜きに、まずは全体像をつかみましょう。



1. 利益期待度
上場後の値上がりが期待しやすいかどうかの目安です。まずはここが高い銘柄から候補に入れてみましょう。
2. 事業内容のわかりやすさ
その会社が何で稼いでいるかを自分の言葉で説明できるか、リスクがどれくらい大きいかです。初めての1銘柄は、事業が理解できる会社を選ぶと安心です。
3. 必要資金
申込に必要な資金は銘柄ごとに大きく異なります。無理のない金額かどうかを必ず確認しましょう。
IPOは通常100株単位で申し込みます。そのため、必要な資金は「1株の価格 × 100株」で計算できます。たとえば公開価格が1,000円なら10万円、3,000円なら30万円が必要です。
同じ時期のIPOでも、数万円で申し込めるものから数十万円必要なものまで幅があります。最初は無理のない金額の銘柄から始めるのがおすすめです。2025年に上場した65社では、必要資金がいちばん少ない銘柄で約2.1万円、中央値が13万円、いちばん多い銘柄で約45.2万円でした。10万円未満で申し込めた銘柄は21社あります(くわしくはIPOはいくらから始められる?)。
「上がりそうな銘柄」の見分け方は経験則で語られることが多いのですが、このサイトでは過去の全銘柄の結果を持っているので、数字で確かめられます。2025年の65社(投資法人を除く)について、初値が公開価格を上回った割合(勝率)を切り口ごとに見てみます。銘柄ごとの数字は2025年のIPO成績で確認できます。
市場別:グロース市場の41社は勝率88%・騰落率の平均+49%で、スタンダード市場の12社は勝率58%・平均+22%、プライム市場の6社は勝率83%・平均+33%でした。新興企業向けのグロースは値動きが大きく、上がるときの幅も大きい一方で、年によっては公募割れも増えます。
規模別:吸収金額(市場から集めるお金の総額)が10億円未満の小型株は15社中13社(87%)が上回ったのに対し、100億円以上の大型株は12社中7社(58%)でした。小さい銘柄ほど買いたい人に対して株数が少なく、初値がつきやすいという経験則は、この年の数字でも確かめられます。ただし大型株は当選しやすいという別の良さがあります。
必要資金別:必要資金が10万円未満の銘柄の勝率は約8割で、20万円以上の銘柄とほとんど変わりませんでした。「安い銘柄は期待できない」ということはなく、資金が少ない人が小さい銘柄から始めるのは理にかなっています。
数字で分かるのはあくまで「傾向」です。2025年は勝率82%の良い年でしたが、2024年は74%で、年によって上下します。また、どの切り口でも公募割れした銘柄はあります。
自分が理解できる事業を展開している会社を選ぶと、リスクや将来性を判断しやすくなります。聞いたことのないビジネスモデルより、身近な業界の会社から始めるのもひとつの方法です。
普段使っているサービスや、よく知っている業界の会社なら「この会社は伸びそうかな」と自分なりに考えられます。逆に、事業内容を読んでもピンとこない会社は、判断材料が持てないぶん慎重になったほうが無難です。
各銘柄のページには、目論見書をもとに「ひとことで言うと何の会社か」「どうやって稼いでいるか」「注目ポイント」「気になる点」を初心者向けにまとめた企業要約を載せています。自分で目論見書を読む前の入口として使ってください。
候補が多くて選べないときは、利益期待度の星が多い銘柄のうち、事業内容が理解できるものに絞り込むと選びやすくなります。
「選ぶ」と言っても、実は申し込める銘柄すべてに申し込むのも立派な戦略です。抽選に外れても費用はかからず、申し込んだ回数が多いほど当選のチャンスは増えます。
この戦略が成り立つのは、IPOの損益の形が「勝つときは大きく、負けるときは小さい」からです。2025年は、上がった53社の騰落率が平均+49%だったのに対し、公募割れした10社の下げ幅は平均−7%でした。全部に申し込んで当たったものを初値で売る、を繰り返したときの期待値が、この形のおかげでプラスに寄りやすいのです(利益が出る仕組みでくわしく説明しています)。
ただし、資金が必要な証券会社では同時に申し込める数に限りが出ます。その場合は、上の3つの指標を見て優先順位をつけましょう。
前受金(申込時に入金が必要な仕組み)の証券会社で複数の銘柄が同時に募集されていると、全部には申し込めません。そのときは次の順で考えると迷いにくくなります。
前受金が不要な証券会社なら、この悩みはそもそも起きません。資金が少ないうちは、前受金不要の証券会社を軸に口座を持っておくと、申込の自由度が上がります。
証券会社のIPO画面には、株式のIPOと同じ並びで「◯◯リート投資法人」のような銘柄が出てくることがあります。これは投資法人といって、会社の株式ではなく、不動産や発電施設に投資する商品です。
見分け方は2つあります。名前の末尾が「投資法人」になっていることと、申込単位が100株ではなく1口であることです。値上がりを狙う株式のIPOとは値動きの性格が違うため、当サイトでは掲載していません。
「全部に申し込む」ときほど混ざりやすいので、申込画面で銘柄名と単位だけは確認しておきましょう。
IPOは毎月のように新しい銘柄が出てきます。今回見送っても、次の機会はすぐにやってきます。「よく分からないけど人気らしいから」と無理をせず、納得できる銘柄を選ぶことが大切です。
IPO一覧で、利益期待度と必要資金を見比べてみましょう。過去の傾向を自分の目で確かめたい方は、2025年のIPO成績をどうぞ。
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