初心者のためのIPO🔰 はじめての方はこちら

主幹事証券別のIPO初値成績ランキング

2024年以降に上場した全IPOを主幹事証券会社ごとに集計し、勝率・騰落率・公募割れの件数・案件の大きさを比べました(当サイト独自集計)

対象の銘柄

184社

2024年〜2026年に上場・初値が付いた銘柄

主幹事を務めた証券会社

13社

うち5社以上の主幹事を務めたのは8社

全体の勝率

76%

初値が公開価格を上回った139社 / 184社

全体の騰落率

+33.3%

平均。中央値は+25.0%

数字はすべて当サイトの銘柄データ(公開価格・初値・主幹事・株数)からその場で計算しています。上場が増えるたびに自動で更新され、最新の対象銘柄は2026年10月15日上場分です。

過去の実績であり、将来の初値を保証するものではありません。初値は上場日の需給と相場環境で大きく変わり、公募割れすることもあります。

💬 この集計を一言で

2024年1月1日から2026年10月15日までに上場して初値が付いた184社を、主幹事証券会社ごとに数えました(共同主幹事30社は各社に1件ずつ数え、延べ226件)。全体では139社(76%)が公開価格より高い初値を付け、騰落率は平均+33.3%・中央値+25.0%でした。

主幹事5社以上の8社で比べると、勝率がいちばん高いのはSBI証券(30社中24社、80%、平均+46.1%)、いちばん低いのは三菱UFJモルガン・スタンレー証券(18社中9社、50%、平均+6.8%)で、勝率の差は30ポイントあります。

ただし、SBI証券が主幹事を務めた銘柄の吸収金額は平均154.2億円、三菱UFJモルガン・スタンレー証券は平均786.8億円と、引き受けている案件の大きさがまったく違います。勝率の差には、証券会社そのものの力量よりも「どの大きさの案件を主に引き受けているか」の違いが大きく表れています(理由は下の「なぜ主幹事で差が出るのか」)。

騰落率の平均がいちばん高いのは岡三証券(+53.7%)ですが、中央値は+11.8%です。平均は1〜2銘柄の大きな上昇に引っ張られるため、「真ん中の銘柄」を示す中央値もあわせて見てください。

公募割れはどの主幹事にもあります(SBI証券6社、SMBC日興証券9社、大和証券8社、野村證券8社、みずほ証券7社、東海東京証券2社、岡三証券3社、三菱UFJモルガン・スタンレー証券9社)。勝率が高い主幹事の銘柄でも、申し込む前に銘柄ごとの需給を確かめる必要があるのは変わりません。

🏆 勝率ランキング(主幹事5社以上)

勝率=初値が公開価格を上回った割合(同値は含めない)。公募割れ=初値が公開価格を下回った銘柄数。吸収金額=公開価格×(公募+売出+オーバーアロットメント)株数で、株数データのある銘柄だけの平均

順位主幹事件数勝率公募割れ騰落率の平均中央値吸収金額の平均
1SBI証券30社80%6社+46.1%+33.6%154.2億円
2SMBC日興証券44社77%9社+29.7%+25.7%304.5億円
3大和証券34社76%8社+27.9%+18.9%362.6億円
4野村證券38社76%8社+22.2%+18.3%497.6億円
5みずほ証券36社75%7社+38.3%+34.1%395.5億円
6東海東京証券7社71%2社+36.1%+25.0%17.9億円
7岡三証券7社57%3社+53.7%+11.8%11.4億円
8三菱UFJモルガン・スタンレー証券18社50%9社+6.8%+0.2%786.8億円

📎 参考: 主幹事5社未満の証券会社

件数が少なく、1銘柄の結果で数字が大きく動くため順位は付けていません(件数順)

主幹事件数勝率公募割れ騰落率の平均中央値吸収金額の平均
フィリップ・キャピタル証券4社100%0社+20.7%+14.5%1.4億円
JTG証券4社50%2社+0.1%-0.3%4.9億円
アイザワ証券2社0%1社-3.6%-3.6%3.9億円
丸三証券1社100%0社+111.5%+111.5%14.3億円
東洋証券1社100%0社+29.4%+29.4%2.0億円

📅 年ごとの勝率

勝率(上回った社数/主幹事を務めた社数)。年によって順位が入れ替わるかどうかを確かめられます

主幹事2024年2025年2026年
SBI証券91% (10/11)89% (8/9)60% (6/10)
SMBC日興証券83% (19/23)81% (13/16)40% (2/5)
大和証券71% (12/17)80% (12/15)100% (2/2)
野村證券67% (10/15)93% (14/15)63% (5/8)
みずほ証券76% (13/17)75% (12/16)67% (2/3)
東海東京証券75% (3/4)0% (0/1)100% (2/2)
岡三証券0% (0/2)100% (2/2)67% (2/3)
三菱UFJモルガン・スタンレー証券55% (6/11)50% (3/6)0% (0/1)

🧐 なぜ主幹事で差が出るのか

主幹事は、公開価格を決める過程の中心にいて、引受株数の大半を担う証券会社です(仕組みは主幹事とはで解説しています)。ただし初値そのものは上場日の買い注文と売り注文のつり合いで決まるため、主幹事が初値を動かしているわけではありません。主幹事ごとの差は、主に次の2つの要因から生まれます。

1つ目は「どの大きさの案件を引き受けているか」です。吸収金額が大きい案件(プライム市場への上場や、数百億円規模の売出を伴う上場)は、大手の総合証券が主幹事になることがほとんどです。市場に出回る株数が多いぶん、初値は公開価格から大きく離れにくく、相場が弱いときは公募割れにもなりやすくなります。反対に、吸収金額が数億円〜十数億円の小型案件は株数が少なく、買い注文が集中すると初値が公開価格の2倍、3倍になることもあります。小型案件を多く引き受けている主幹事ほど、勝率と平均騰落率が高く出やすいのはこの構図のためです。

2つ目は「値付け」です。公開価格を仮条件の上限で決めるのか、需要を見て下限寄りにするのかは主幹事の判断が大きく、ここに各社の傾向が出ます。公開価格を控えめにすれば初値は上がりやすく、強気にすれば公募割れの危険が増えます。ただし、当サイトのデータだけでは案件の大きさの影響と値付けの影響を切り分けられないため、このページでは勝率と騰落率という「結果」だけを示し、どの証券会社の値付けが上手いかという評価はしていません。

🔰 初心者はこの数字をどう使えばよいか

このランキングは「どの証券会社から申し込むか」を決めるためのものではありません。申し込み先は、その銘柄の主幹事と、口座を持っている幹事証券すべてに出すのが基本です(主幹事は配分株数が多く、当選への近道になります)。ランキングが教えてくれるのは、「主幹事がどこかを見れば、その銘柄がどのくらいの規模の案件で、初値がどう動きやすいタイプかの見当が付く」ということです。

大型案件の主幹事になることが多い証券会社の銘柄は、配分株数が多いぶん当選しやすい一方で、初値の伸びは小さめで公募割れもめずらしくありません。小型案件を多く手がける証券会社の銘柄は、初値が大きく伸びやすい一方で、当選はかなり難しくなります。「当たりやすさ」と「初値の伸び」はたいてい裏表の関係にあり、どちらが良いかは、公募割れをどこまで受け入れられるかで変わります。

勝率が高い主幹事の銘柄であっても、公募割れした銘柄は必ずあります。申し込む前には、銘柄ごとの吸収金額・市場・仮条件の決まり方を各銘柄ページで確かめ、当サイトの初値予想と上の数字を見比べてください。

📐 集計の決まり

  • 対象は2024年1月1日以降に上場し、初値が付いた銘柄です(投資法人・TOKYO PRO Market・公募売出の無いテクニカル上場は掲載していません)。2024年・2025年はその年の全上場銘柄、2026年は進行中で、上場が増えるたびに数字が変わります。
  • 主幹事は各銘柄ページに記載した主幹事証券会社です。個人向けの配分が無い主幹事(ゴールドマン・サックス、BofA証券など)は記載していないため、ここにも出てきません。共同主幹事の銘柄は、各社に1件ずつ数えています。
  • 勝率は初値が公開価格を上回った割合で、公開価格と同じ初値は「上回った」に含めません。公募割れは初値が公開価格を下回った銘柄だけを数えています。
  • 吸収金額は公開価格×(公募株数+売出株数+オーバーアロットメント株数)で、株数データのある銘柄だけで平均しています。
  • 数字はすべてサイトを生成するときにデータから計算しており、手で転記した数値はありません。

関連:年別のIPO成績・証券会社比較・IPOデータ分析の一覧